古書店で購入しました。 （古書店の小さなシールが貼っています） 『新版』の刊行にあたって 本事典初版の刊行は1975年であり、その10年後には巻末に増補項目を付け加えた増補版を発行したが、精神医学とその近接領域における最近の進展を反映するために、今般、全面改訂新版を作成することになった。その編集は初版以来の5名の編集委員と増補版で加わった9名を中心とした合計18名の編集委員によって2年余にわたり進められ、367名の執筆者の協力を得てここに改訂新版が完成した。本事典は従来のA 5版からB5版へと少し大きくなっている。項目数は初版の約2,000項目から増補版を経て，この新版では新たに700項目を追加して総計3,000を越える項目を収録することになった。そのうち人名解説が228項目である。 内容的には、初版では精神病理学・精神療法・精神分析・社会精神医学などに重点があった。増補版では精神生理学・神経化学・神経学などの身体医学的側面も重視して補った。今回の全面改訂では，精神薬理学、生物学的精神医学、分類・診断学の領域（DSM-II-R,ICD-10 などの操作的診断基準，評価尺度，統計学関連事項を含む），画像診断、老年精神医学、乳幼児精神医学、ラカンを含む精神分析の新動向。コンサルテーション・リエゾン精神医学，神経学・身体医学関連領域，病院精神医学（地域精神医療・社会復帰活動を含む），社会精神医学（法と精神医療を含む）などのほか精神医学の各領域における最近までの進展を出来るだけ取り入れて追加項目を選定した。 初版と増補版にすでにあった項目については現在の状況にあわせて再検討し、原則として従来の執筆者によって書き改めて頂いたが、事情により執筆者が交替したものもある。執筆者が故人となられた項目の一部は、内容的に妥当なときには、最小限の微調整をして再掲載したが、改訂の程度により改訂者との連名としたものもある。　　【中略】 本事典の利用法としては『素引」を活用されることをお薦めする。本書は辞典ではなくて事典であるという考えから、細かい項目は見出しには無いが、素引には多くの言葉が含まれている。ぜひ、和文・欧文の事項索引と人名索引を　活用して関連項目を参照していただきたい。　　【中略】 「新版」の完成にむけて尽力された弘文堂の皆さんに感謝します。 　　1992年12月　　編者